香港の小売・ECの生活者調査

出典の最終確認日:

香港小売・ECの生活者調査を計画する方に向けて、現地の調査会社・公的機関が公開した最新の調査結果と、AIインタビューで聴くときの設計の要点・設問例をまとめました。数値はすべて各社の発表を日本語で要約したもので、ページ末尾の出典から原文を確認できます。

調査設計の要点

  • オンライン購入率が25〜44歳で77.8%〜83.8%、全体で49.6%と年齢差が大きいため、EC・決済の調査では年齢帯(18〜24・25〜44・45〜64・65以上)を明示して配分し、オンラインパネルの若年偏りを補正します。
  • 会話は広東語、アプリ画面や商品ページの提示は繁体字中国語と英語で行います。HKTVmall・淘寶・京東・拼多多など本土系プラットフォームの名称は中国語表記のまま提示すると回答者が迷いません。
  • 家計に占めるオンライン購入は4.5%にとどまるため、実店舗と越境(深圳での買物)を含めた「買い分け」を聞くショッパージャーニー型が向いています。ECだけを切り出す設計は実態を見誤ります。
  • スマートフォン上の購買・決済アプリを画面共有してもらい、直近の注文履歴を見ながら「なぜその店・その支払い方法か」を聞くと、記憶違いの少ない回答が得られます。

現地の調査で分かっていること

  1. 2024年に香港の15歳以上のうち私用でオンライン購入をした人は49.6%(2022年は46.8%)で、25〜44歳では77.8%〜83.8%に達します。年齢による差が大きく、全年齢で「半数」という数字をそのまま若年層に当てはめると過小評価になります。

    出典:香港政府統計處(Census and Statistics Department)2025年6月[1]

  2. モバイル決済を使った15歳以上は2024年に65.6%で、2017年の24.8%から2倍以上に増えました。65歳以上の利用者は2023年の33万9,500人から2024年に38万8,700人へ14.5%増と、高齢層でも伸びています。

    出典:香港政府統計處(Census and Statistics Department)2025年6月[1]

  3. 2024/25年の家計調査では、香港の一般世帯のオンライン購入は月平均1,467香港ドルで、2019/20年比46.5%増、世帯支出全体の4.5%を占めます。支出額は伸びていますが、家計全体に占める比率はまだ小さい段階です。

    出典:香港政府統計處(Census and Statistics Department)2026年6月[2]

  4. デロイトによると香港の2025年のオンライン小売売上は360億香港ドルと2020年以降の最高水準で、2026年の小売売上全体は前年比最大8%増の約4,100億香港ドルと見込まれています。

    出典:Deloitte China2026年2月[3]

  5. 香港政府統計處の時系列分析では、オンライン購入をした15歳以上の比率は2014年の4分の1弱から2024年にはほぼ半数に増え、25〜34歳では8割超、65歳以上でも1割超(2014年は約1%)となりました。モバイル決済は25〜44歳で9割超、65歳以上で2割超です。

    出典:香港政府統計處(Census and Statistics Department)2026年1月[4]

AIインタビューの設問例

上の調査結果を「なぜ」まで掘り下げるための設問です。Fast Insight では研究者が日本語で設問を書き、AIモデレーターが回答者の言語で1対1のインタビューを行います。

  1. Q1直近1か月でオンラインで買ったものと、実店舗で買ったものを思い出してください。それぞれをその買い方にした理由は何ですか。
  2. Q2普段使っている決済方法(八達通・Alipay HK・WeChat Pay・クレジットカードなど)を、店やサービスによってどう使い分けていますか。
  3. Q3最近、深圳や中国本土に買物に行きましたか。香港で買うものと本土で買うものの線引きはどこにありますか。
  4. Q4オンラインで注文して失敗したと感じた経験はありますか。配送・返品・品質のどこで困りましたか。
  5. Q5この1年で買物の仕方が変わったことはありますか。きっかけになった出来事やアプリがあれば教えてください。

Fast Insight で香港の生活者に聴く

パネル募集で対応する言語
広東語・英語
料金の目安
1インタビューあたり ¥12,500(ライト:11〜20分、パネル募集、国別の加算額を含む、税別)

よくある質問

Q. 香港の小売・EC調査はどの言語で行うべきですか。
会話は広東語、提示物は繁体字中国語が基本です。ECの商品ページや本土系アプリは中国語表記が多いので、画面共有では翻訳せずにそのまま見せ、回答者の言葉で説明してもらうのが確実です。
Q. 上記の統計はどう使えばよいですか。
年齢帯別のオンライン購入率や決済普及率は、誰を何人集めるかを決める根拠として使ってください。インタビューでは比率の再現ではなく、実店舗・EC・越境をどう使い分けているかの理由を掘る位置づけにします。
Q. ガイドの長さと構成の目安はありますか。
買物行動と決済の調査なら10〜15分、6〜8問が目安です。直近の購買を具体的に思い出す設問から入り、チャネル選択の理由、失敗体験、変化のきっかけへと進める構成が話しやすいです。

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出典

本ページの数値は、以下の各社・各機関の公開資料を Fast Insight が日本語で要約したものです。原文の解釈や最新の数値は、それぞれの発表元をご確認ください。

  1. [1] 香港政府統計處(Census and Statistics Department)Thematic Household Survey Report No. 82 – Information technology usage and penetration」(2025年6月・公的統計・対象:香港の一般世帯(約10,100世帯)に住む15歳以上・n=10,100・実査:2024-04〜2024-08・世帯訪問聞き取り調査
  2. [2] 香港政府統計處(Census and Statistics Department)C&SD releases results of 2024/25 Household Expenditure Survey」(2026年6月・公的統計・対象:香港の一般世帯・n=7,400・実査:2024-10〜2025-09・世帯家計調査(訪問聞き取り)
  3. [3] Deloitte ChinaDeloitte expects Hong Kong retail sales to surge up to 8% in 2026 to around HKD410 billion」(2026年2月・プレスリリース・対象:香港の小売市場全体・実査:2025年通年の小売統計に基づく2026年見通し・小売統計の分析と見通し
  4. [4] 香港政府統計處(Census and Statistics Department)Transforming Shopping Behaviours: The Rise of Online Shopping and Mobile Payment」(2026年1月・公的統計・対象:香港の15歳以上・実査:2014年・2017年・2024年の主題性住戸統計調査・主題性住戸統計調査の時系列比較